治療について

がんの診断後、担当の治療チームは患児の治療計画を作成します。治療計画は、実施する治療の種類、治療の実施頻度、予想される治療期間などの概要です。治療チームは、患児の健康状態全般、年齢、がんの種類と進行度にあわせて治療計画を立てます。

治療計画ができ上がると、効果、リスクおよび副作用の可能性について詳細を親御さんに説明するために、治療チームはインフォームド・コンセントのための面談の場(「カンファレンス」と呼ばれます)を設けます。患児の年齢が高い場合には、親御さんはお子さん本人も話し合いの場に同席させたいと思うことでしょう。治療に関する決定に本人を参加させるためには、一番良い方法について遠慮せずに担当の治療チームと話し合ってみるべきです。

インフォームド・コンセントのための面談は、親御さんやご家族のためのものです。いろいろな情報をもらえますが、その多くは非常に複雑です。この面談はお子さんの診断や治療計画、将来に関するあらゆる質問をするための時間です。あなたは自分以外の家族や友人にも同席してもらって、何を話したか後で思い出せるように記録をとることをおそらく頼みたいと思うことでしょう。

担当医は研究や臨床試験にお子さんを参加させることを提案するかもしれません。臨床試験への参加は完全に任意です。参加しないと決めても、担当の治療チームの対応が変わることはありません。臨床試験に参加しても参加しなくても、患児が受ける治療の質は変わりません。

治療を始めるために、担当医は書面による同意を求めます。患児の年齢や病院の方針などによっても異なりますが、患児自身も同意の書面を提出しなければならない場合があります。患児が同意をする場合、米国ではそれを「assent(※訳注:アセント、「承諾」の意)」と呼んでいます。もらった資料を全部読み、家族の立場で治療チームと話し合い、その上で正しい決定を下すためにはある程度の時間をかけるべきです。そうして出された結論はどのようなものであっても良い結論となります。

それぞれの小児がんに対しては、がん細胞を破壊するのに最も有効であると研究で証明された治療が行われます。最も一般的ながん治療は以下の通りです。

治療は上記を単独で、あるいは複数を組み合わせて(併用療法と呼ばれます)行われます。親御さんと治療チームが治療計画について同意すると、治療の間は治療チームが注意深くお子さんの健康状態を診ますが、親御さんも治療チームの重要な一員ですので、質問をしてわからないことがある場合や期待した通りにいっていないと思う場合には医師と話し合いましょう。

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