「周囲のサポート」とは
このセクションでは、患児の家族の経験に基づき、「サポート」について解説しています。
《患児と家族をサポートするみなさんへ》
がんという診断は、患児と親だけではなく、親族や友人にもショックな出来事です。しかし、サポートに携わることで、患児やその家族だけでは無く、みなさんの心にも落ち着きを取り戻すことができます。
家族がサポートを求める理由
米国の研究によれば、「どれだけ多くのサポートを受けたか」ということよりも、「サポートしたいという人が身近にいることを知っている」方が、患児の家族を元気づけるそうです。
周囲のサポートがあれば、家族は時間とエネルギーをわが子のために使うことができます。
サポートできない時は
その旨を素直に答えましょう。例えば、「うちの子の送迎時間でサポートが難しい」という時。自分のことも大切にしながら、「ここまではできるが、これ以上は難しい」ということを明確に伝えましょう。その上で、他にできる事が無いかを、家族と一緒に考えてみてはいかがでしょう。
自分自身のことも大切にする、がポイントです。相手の気持ちも尊重しながら、自分の気持ちを誠実に、率直に伝えましょう。
《患児の親御さんへ》
「親の自分がやらなければ」「他人の助けは要らない」と思っているかもしれません。あるいは、助けを求めることに慣れていないのかもしれません。
しかし、自分だけで背負う必要はありません。
誰かにサポートしてもらうことで、患児や家族に集中することができます。家族の危機の今、周囲の人にも出来ることがあります。例えば、買い物、掃除、車の運転、料理。日常では必要なことですが、必ずしも親でなければならない、というわけではありません。他の人が手伝うことで大事な時に患児の側にいることができます。
親族、友人、近所の人、職場の同僚など、身近な人に声をかけてみましょう。
サポートをお願いする時に
サポートを申し出てくれた人に、「できない時は、できないと答えて構わない」と伝えておきましょう。例えば、「既に別の予定がある」という時。それを率直に言えると、サポートをする人も「次の機会には手伝おう」という気持ちになれるからです。
サポートを受けたら
感謝の気持ちを表しましょう。「ありがとう」のひとことでも構いません。この気持ちを心に留めておくことが大切です。
日本版更新:2023年2月