MIBG検査
MIBG(メタヨードベンジルグアニジン)検査は、体内にある種の腫瘍が存在することを診断するのに用います。MIBGは一部の腫瘍、特に神経芽腫の細胞に集積する物質です。MIBGとトレーサーである放射性ヨード(※訳注:通常は123 Iを使用します)を結合させて血液中に注入すると、神経芽腫の原発巣および転移巣を特定することができ、また骨や軟部組織の腫瘍部位を特定するのにも役立ちます。
この検査では、放射性物質(トレーサー)を含む造影剤を静脈に注入します。それからスキャナーで画像を撮影しますが、これはCT検査と似ています。撮影はトレーサーを注入してから24時間後、48時間後、72時間後に行います。医師は画像上に明るく光る箇所を探します。明るく光る箇所はがん細胞であることを意味します。
MIBG検査は痛くありませんが、子どもにとってはしばらくの間じっと横たわっていることが難しかったり不快だったりするかもしれません。患児が幼い場合は、じっとしていられるように、軽めの鎮静剤が使われることがあります。 また、この検査では、トレーサーに含まれる放射性物質から甲状腺を防護するために特別な薬剤を飲む必要があります。(※訳注:トレーサーに使用する放射性ヨードは甲状腺に取り込まれる性質があるため、通常は経口ヨウ化カリウム剤を内服して甲状腺への放射性物質の集積を防止します。)