悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫、NHL)

「悪性リンパ腫」、別名「非ホジキンリンパ腫(NHL)」は、リンパ系(リンパ組織系)のがんの一般的な言い方です。リンパ系とは、感染から身体を防御する免疫系の一部です。リンパ腺(リンパ節)、脾臓、扁桃腺、アデノイド、腸管を含むその他の多くの器官や組織では、Bリンパ球とTリンパ球と呼ばれる細胞が見られます。非ホジキンリンパ腫においては、これらのリンパ腺と器官で異常に増殖した悪性のBリンパ球とTリンパ球が見つかります。
(※訳注:悪性リンパ腫は、「ホジキン病(ホジキンリンパ腫)」とそれ以外のリンパ腫の2種類に大別することができ、後者のことを「非ホジキンリンパ腫(NHL)」と呼びます。しかし、「非ホジキンリンパ腫(NHL)」のことを単に「悪性リンパ腫」と呼ぶ場合もあります。)

非ホジキンリンパ腫には12種類以上ありますが、小児や若年者に最も多い種類は以下の通りです。

  • バーキットリンパ腫
  • 大細胞型 B 細胞リンパ腫
  • リンパ芽球性リンパ腫
  • 未分化大細胞型リンパ腫

毎年、米国では約800人の小児と若年者が非ホジキンリンパ腫と診断されています。これは、小児がん全体の約7%を占めます。この病気は年齢と共に発生頻度が高くなります。男児では、女児の2倍の頻度で非ホジキンリンパ腫が発生します。

非ホジキンリンパ腫の大半の症例は原因不明ですが、Bリンパ球とTリンパ球は増殖する際にしばしば間違いを起こします。この間違いを突然変異と呼びます。正常な過程では、突然変異が起きた細胞は自ら死滅します。しかし、このような細胞が死滅しないまま残ってしまうことがあります。そうした場合には腫瘍細胞となって新たな細胞を増やし続けることになります。この異常に増殖したリンパ球は、リンパ節または扁桃腺に腫瘤を作ったり、血流またはリンパの流れにのって体内の遠隔部位に転移したりします。

 

 

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