口内炎およびドライマウス
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口の中の細胞は、化学療法や頭頚部への放射線治療の影響を受けることがあります。お子さんがより快適に過ごせるように、口腔内と歯をできるだけ清潔に保ち、口内炎やその他の感染症を予防しましょう。
通常の口腔ケア
毎回の食後と寝る前に柔らかい歯ブラシでお子さんに歯磨きをさせてください。
ブラッシングの後は口を水できれいにすすぎましょう。アルコール分は口の中を乾燥させるので、アルコール分の入った口内洗浄液(マウス・ウォッシュ、デンタル・リンス)は使わないでください。
ドライマウスで困っている場合には、お子さんに砂糖の入っていないキャンディをなめさせるか、口内洗浄液やその他のドライマウス用の製品について治療チームのスタッフに尋ねてみましょう。
口内炎のケア
一部の化学療法と頭頚部への放射線治療は口内炎を引き起こすことがあります。口の中が赤くなり、痛む箇所があるかもしれません。また、真菌の感染による白い”斑”(小さく盛り上がった箇所)ができることもあります(※訳注:この白い斑は「鵝口瘡(がっこうそう)」といい、真菌感染の徴候です)。
口内炎で困っている場合の対処方法:
- 飲み物をたくさん摂らせましょう。
- 飲み物はストローで飲ませてください。
- 香辛料が効いた料理や酸っぱい食べ物は避けましょう。
- 食べ物を冷やすか室温にしてから食べさせてあげましょう。
- 柔らかい食べ物や、裏ごししたり、細かくつぶして混ぜ合わせたりした物を食べさせてみてください。
- 乾燥した食品やザラザラした舌触りの食品は避けましょう。
- 食べ物は小さく切り分けてください。
- 水か、治療スタッフが勧める口内洗浄液で、1日数回、口をすすぎましょう。
- アルコール分を含む口内洗浄液は使わないようにしましょう。
炎症を起こしている箇所が痛む場合は、主治医が口腔内の真菌感染(口腔カンジダ症)の治療薬や鎮痛剤を処方するかもしれません。お子さんが液体を飲み込めないか、処方された薬で痛みを抑えることができない場合には、主治医に連絡してください。
親御さんへのアドバイス:
- 口や喉の粘膜を傷める可能性があるので、高温の食品や飲料は避けてください。生温かいか室温くらいの物のほうが我慢しやすいようです。
- 酸っぱい食べ物や、柑橘類やトマトのジュースは口や喉にしみるので避けましょう。フルーツ・ネクター、特に洋梨のネクターが飲みやすいようです。
- 塩辛い食品や香辛料の効いた食品は、しみたり刺激したりするので避けてください。口あたりがよい物を食べさせてあげましょう。
- 噛みやすい柔らかい食べ物を出してあげましょう。あるいは、食べやすいように液体(水分、だし汁、スープなど)で和えることを考えてみましょう。
- 流動食を試してみましょう。栄養士が具体的な相談にのってくれます。
- 液状に薄めた食べ物をスプーンの代わりにストローを使って飲むように勧めてみましょう。
- 口腔内や喉の感覚を麻痺させる薬で、あなたが食事前に投与できるようなものがないかどうか主治医や看護師に相談してください。
- アルコール分を含んでいる市販の口内洗浄液はしみるので使わないでください。
ドライマウスへの対処
頭頚部への放射線治療は唾液の流れを減少させ、ドライマウスを引き起こすことがあります。ドライマウスは食べ物を噛んで飲み込むのを難しくします。また、味覚が変わることもあります。
親御さんへのアドバイス:
- 非常に甘いか酸っぱい食品や飲料を食べさせてみましょう。(ただし、お子さんの口や喉が痛んでいる場合には酸っぱい物は避けてください。)
- キャンディ、アイスキャンディ、チューインガムなどを食べると、唾液がたくさん分泌されます。虫歯予防のために砂糖の入っていないキャンディやガムが好ましいです。
- 飲み込みやすくするために、食べ物にソース、だし汁、バターなどを添えて出しましょう。
- 柔らかく裏ごしした食べ物を準備しておいてください。
- リップクリームを使ってお子さんの唇が乾かないようにしましょう。
- 一日かけて飲み物を少しずつ飲むと、口の中が乾くのを防ぐのに役立ちます。
- ドライマウスに対処するための製品については医師に相談しましょう。